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第16章 So sweet【パズルⅡ・運命の恋人】

だけど、映画もドラマもCGや特殊効果が氾濫してて、生の人間が演じることが少なくなってて。
視聴者もそんな小手先の効果には新鮮味を失ってるから、今こそLIVE、って感じで、音楽だって配信のランクは上がらないのにLIVEチケットは即日完売のアーティストなんて山程いるし、映画よりも舞台の方が集客がいいらしい。
映画なんてちょっと待ってりゃすぐ動画配信されるから高いチケット代払って観に行くなんて、よっぽど臨場感を得たい作品くらい。
でもそのお金をかけた作りモノの臨場感より、生の人間が演じる臨場感を市場が求めてる、ってのはちょっとアンバランスで、笑ってしまう。

今回の仕事は、商品のコンセプトが、ごく普通の日常の中で、ふと感じる特別感、ていうヤツだから、ワザワザモブシーンを盛り込んだってわけ。じゃなきゃCGで行ってただろうし、このモブシーンを売り込んだからこそ勝ち得た仕事でもあった。