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another storys
第17章 四方山話【潮騒】
「あと竈馬もな。」
「それは俺投げてないで?別にええけどよ。竈馬なんかその辺におるがな。あんなもんが怖いんか。人は見かけによらんの」
「五月蝿い!嫌なもんは嫌なん!捕まえてくれへんねやったら断る!」
「ええよ。お安いご用や。それでお前を貰えるんやったらなんぼでも取ったるわ。」
太一は隣に座ったタツノを、そっと抱き寄せようと腕を回しかけたが、やはり照れがあるのかその腕を握って抱え込んだ。
意気地なし。
タツノは笑って太一の頬を人差し指で突っついた。
「何すんねや。」
うっとおしそうに頬を払う太一と、タツノの視線が絡む。
「ええよ。嫁にいったるわ。」
「ホンマに、俺でええんか…?」
「うん。大事にしてや?」
「約束する。一生、大事にする。」
タツノは今一度周りに人目がないことを確かめ、そっと目を閉じて心持ち顎を突き出す。
「…こ、こないなトコで出来るか!だ、誰が見とるかわからんのに…」
焦る太一にタツノが笑う。
「意気地なし。」
「それは俺投げてないで?別にええけどよ。竈馬なんかその辺におるがな。あんなもんが怖いんか。人は見かけによらんの」
「五月蝿い!嫌なもんは嫌なん!捕まえてくれへんねやったら断る!」
「ええよ。お安いご用や。それでお前を貰えるんやったらなんぼでも取ったるわ。」
太一は隣に座ったタツノを、そっと抱き寄せようと腕を回しかけたが、やはり照れがあるのかその腕を握って抱え込んだ。
意気地なし。
タツノは笑って太一の頬を人差し指で突っついた。
「何すんねや。」
うっとおしそうに頬を払う太一と、タツノの視線が絡む。
「ええよ。嫁にいったるわ。」
「ホンマに、俺でええんか…?」
「うん。大事にしてや?」
「約束する。一生、大事にする。」
タツノは今一度周りに人目がないことを確かめ、そっと目を閉じて心持ち顎を突き出す。
「…こ、こないなトコで出来るか!だ、誰が見とるかわからんのに…」
焦る太一にタツノが笑う。
「意気地なし。」