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第20章 Marriage purple【遅咲きのタンポポ】

結局、お昼休みが終わって、その場はウヤムヤにしちゃったけど、午後の仕事を終え、ぼんやりと帰路につく。

いつもの電車。
車窓の流れる景色をぼんやりと眺めながら。

短大の時は学生用のワンルームに住んでた。
今のマンションに越したのが就職した時だからもう8年になるのか…

祥悟くんと暮らしだしたら、この景色も見なくなるんだなぁ、と思うと妙に寂しい。

「沙織ちゃん。沙織ちゃんは、結婚しても今の仕事続けたい？」

って祥悟くんに聞かれて、ハッとした。
そうなんだ。結婚って、男性にとっても大きなことなんだろうけど、でも男性は結婚に際して、転職を考える人は少ないだろう。

だけど、女性は…

家事分担をどうするのか、とか。
何処に住むか、とか。
1番はやっぱり子供を望むのかどうか、だと思うけど。

色んなファクターで、分岐点に立たされる。