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another storys
第20章 Marriage purple【遅咲きのタンポポ】
「家事も、俺がどれだけ戦力になれるかは疑問だけど、それでも沙織ちゃんだけに背負わせるつもりもない。だから、できることだけして、難しいところはアウトソーシングでいいと思う。ウチだって、母さんは専業主婦なのに清水さん居るでしょ。ま、あの人は婆さんの介護要員として雇ったまま、家政婦として雇用延長してる感じだから、ちょっと特殊かもだけど。」
「そうなの?」
「うん。母さん、料理の腕は悪くないんだけど、俺や親父の世話をまめに焼くタイプじゃないから、ウチは基本的に自分の世話は自分でするべき、の家風なんだ。散らかしたら自分で片付けるまで出しっ放し。で、怒られる。洗濯はしてくれるけど洋服のアイロン掛けも苦手だからしない。だから親父は、昔からワイシャツ含めスーツ一式ずっとクリーニングに出してた。俺が学生の時の制服もついでだって毎週クリーニングに出されてたな…だから俺ひとりだけいっつもピシッとプレス効いた制服だったよ。どこの優等生だよって話でしょ?」
「祥悟くんの、子供の頃の話とか、聞いたことない….教えて?」
「え?ん〜、何を話そうかな…」
祥悟くんは、ぽりぽりと頭を掻いた。
「そうなの?」
「うん。母さん、料理の腕は悪くないんだけど、俺や親父の世話をまめに焼くタイプじゃないから、ウチは基本的に自分の世話は自分でするべき、の家風なんだ。散らかしたら自分で片付けるまで出しっ放し。で、怒られる。洗濯はしてくれるけど洋服のアイロン掛けも苦手だからしない。だから親父は、昔からワイシャツ含めスーツ一式ずっとクリーニングに出してた。俺が学生の時の制服もついでだって毎週クリーニングに出されてたな…だから俺ひとりだけいっつもピシッとプレス効いた制服だったよ。どこの優等生だよって話でしょ?」
「祥悟くんの、子供の頃の話とか、聞いたことない….教えて?」
「え?ん〜、何を話そうかな…」
祥悟くんは、ぽりぽりと頭を掻いた。