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another storys
第20章 Marriage purple【遅咲きのタンポポ】
「披露宴の話だけど、新作の発表は見送ることにしたから。」
「ホント?」
「うん。公私混同だって意見も出たし、ジュエリーの発表をするとなると、プロジェクターにジュエリー映したりもしないと招待客に見えないじゃない。となると、披露宴の主役がどっちなのかわかんなくなっちゃうからね。ま、新作の中で沙織ちゃんが着けたいのがあったら、着けるのは全然オッケーだし、使うなら別撮りのカメラ用意して、そっちはジュエリーメインに撮ってもらって、映像をちょこっと加工してプロモーションに使わせて貰うくらいは、してもいいかな?」
「うん…でも、プロモーション映像なら私より、ちゃんとキレイなモデルさんのがいいんじゃないの…?」
「もちろんそれもありだけど、ブライダルジュエリーって、本当につけるのはモデルじゃないじゃない。みんな普段は普通の女性で、その日だけ、1日主役になって、キラキラ輝くんだ。その内面から出るモノって、幾らプロでも、モデルが仕事で再現出来るもんじゃないと俺は思ってる。だから….ね。でも、沙織ちゃんがイヤなら無理にとは言わない。」
「….ん。ありがと。」
祥悟くんに、キスで応えながら。
マリッジブルーと言われた不安な気持ちが、徐々に消えていくのを感じた。
たくさんの愛しさと、ドキドキと、ほんの少しの寂しさ。
ピンクとブルーが混じり合った、パープルが、今の私の気持ちなのかもしれない。
「ホント?」
「うん。公私混同だって意見も出たし、ジュエリーの発表をするとなると、プロジェクターにジュエリー映したりもしないと招待客に見えないじゃない。となると、披露宴の主役がどっちなのかわかんなくなっちゃうからね。ま、新作の中で沙織ちゃんが着けたいのがあったら、着けるのは全然オッケーだし、使うなら別撮りのカメラ用意して、そっちはジュエリーメインに撮ってもらって、映像をちょこっと加工してプロモーションに使わせて貰うくらいは、してもいいかな?」
「うん…でも、プロモーション映像なら私より、ちゃんとキレイなモデルさんのがいいんじゃないの…?」
「もちろんそれもありだけど、ブライダルジュエリーって、本当につけるのはモデルじゃないじゃない。みんな普段は普通の女性で、その日だけ、1日主役になって、キラキラ輝くんだ。その内面から出るモノって、幾らプロでも、モデルが仕事で再現出来るもんじゃないと俺は思ってる。だから….ね。でも、沙織ちゃんがイヤなら無理にとは言わない。」
「….ん。ありがと。」
祥悟くんに、キスで応えながら。
マリッジブルーと言われた不安な気持ちが、徐々に消えていくのを感じた。
たくさんの愛しさと、ドキドキと、ほんの少しの寂しさ。
ピンクとブルーが混じり合った、パープルが、今の私の気持ちなのかもしれない。