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another storys
第23章 Become a family 【パズルⅡ・運命の恋人】
母さんの両親も既に故人で、高校を卒業して学校の寮から出て、母親の保険金が少しあったらしいけど、恋人じゃ身元保証人になれないし、未成年じゃ不動産契約もできなくて、住む所もなく。当時の住まいは友達の家に居候、仕事も産休代替の派遣の安定しない生活。唯一の頼みの綱だった恋人との結婚が立ち消えになって、途方に暮れていたんだそうだ。お互いの利害が一致しての、ハウスシェアリング、だったのらしい。
どうしてそれが結婚に至ったのか、は…まぁ成り行きみたいなもので、理由はひとつじゃないと言われたが、恋人でも友達でもない関係の男女2人でハウスシェアリング、なんて考えたこともない俺には想像できない何かがあったのかもしれない。
まぁ、共同生活が波に乗ってくれば、解消し難い、と感じるのは分からなくはない。かく言う俺も、実家から離れて住み、不規則な仕事で、暗い部屋に帰って寝るだけの毎日。
たまに恋人の由香が来てくれて、部屋に明かりがついてるだけで、すごく嬉しい。
明かりが付いて、人の声のする温かい部屋。その温もりを一度知ってしまうと、暗い冷たい部屋に帰るのはとても億劫だ。
どうしてそれが結婚に至ったのか、は…まぁ成り行きみたいなもので、理由はひとつじゃないと言われたが、恋人でも友達でもない関係の男女2人でハウスシェアリング、なんて考えたこともない俺には想像できない何かがあったのかもしれない。
まぁ、共同生活が波に乗ってくれば、解消し難い、と感じるのは分からなくはない。かく言う俺も、実家から離れて住み、不規則な仕事で、暗い部屋に帰って寝るだけの毎日。
たまに恋人の由香が来てくれて、部屋に明かりがついてるだけで、すごく嬉しい。
明かりが付いて、人の声のする温かい部屋。その温もりを一度知ってしまうと、暗い冷たい部屋に帰るのはとても億劫だ。