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第23章 Become a family 【パズルⅡ・運命の恋人】

欠けたもの同士が補いあう、それが結婚なのだとしたら、父さんと母さんの選択はある意味必然だったのかもしれない、と思う。
実際、血が繋がってないなんて、全く気付かずに俺は育った。
一切関係ない俺を、実の孫である兄貴と同じように可愛がってくれた爺さん婆さんもスゴイと思うけど。
亡くなった娘の元夫、今は別の女と結婚してる…そんな父さんを、実の息子の様に、母さんを息子の嫁の様に接して。複雑な思いがあったに違いないのに、全てを受け入れてくれて。
俺はずっと、爺さん婆さんを父さんの両親だと信じてたくらいだ。家の表札が違うのはなんでかな、と思ったことはあるが、それが疑問に発展しないくらい、自然な家族だった。

言葉にすると、ものすごく複雑な家庭のようだけど、事情を知らなければ俺たちはごく普通の家族だ。
大人になって、いろんな家庭があることも知り。表面上、なんの変哲もない家族でも、両親が家庭内別居で家の中はギスギスしてるとか。親の再婚相手とうまくいってないとか。そんなやつ、いくらでもいる。