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第25章 ラベンダー フルムーン【パズル】

互いの浴衣に手を差し入れて脱がし、下着も外して抱き合う。

順一さんは時間をかけて丁寧に愛撫して、私の身体をほぐしてくれる。
若い、ガツガツした感じはなくて、すごく気持ちいい。と言っても、基本昌幸さんも優しかったし、順一さんも、昔から優しいけど。
前の奥様とはどうだったのかわからないけど、私には本当に優しい。

順一さんに愛されて、久々にオンナになった気がした。
全てを終えて抱き合う。

「清美…愛してる…」

順一さんが呟く。

「…私も。愛してる、順一さん」

順一さんに、好きだと言われたことはない。
私も、言ったことがない。
昌幸さんの事は好きだったけど、順一さんに対しては、感謝の想いが、いつか愛に変わってた、ような気がする。

恋は、己意…自分の、想い。
愛は、相…相手への、想い。

私たちは、恋人じゃなかった。
家族として始まった。

だから、相。

…愛。

恋を、愛に昇華できずにぶつかる夫婦を思えば、それは、幸せなカタチ。