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another storys
第29章 2人のX'mas【同級生】
「玄くん、不良じゃなかったの?私ずっと不良だと思ってた…」

「どうでもいいよ。昔の話だろ。」

玄くんはコーヒーを淹れたマグカップをぶっきらぼうに私に渡して、着替えてくる。とウォークインクローゼットに行ってしまった。

残された私はソファに膝を立てて座り、両手でマグカップを持ってコーヒーを飲んだ。
砂糖なし、ミルクたっぷり。
玄くん、私の好きな割合を、ちゃんと覚えてくれてる。

高校時代、地味な女子高生だった私に、偶にちょっかいをかけてきて、私は怖くて逃げた。
あれは、本当に単純に、好きな女の子に声をかけようとしてただけだったのかしら…
だとしたら、私の反応はとても失礼だったように思う。
だけど。玄くんはあんな見た目で、不良だと思ってたから。本当に怖かったんだから。

玄くんが、今みたいな見た目だったら、もっと違う反応をしてた?

…今みたいな感じだったら、きっともっとモテて、人気者だっただろう。やっぱり自分とは住む世界が違うって、からかわれてるって思って敬遠しただろうな…
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