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another storys
第29章 2人のX'mas【同級生】
玄くんが、着替えてリビングに帰ってくる。

「どこ行きたい?」

「どっか、アウトレット!クリスマスセール、もう終わりかけかもだけど、車じゃないといけないもん。」

「オッケー。三田とりんくうどっちがいい?」

「三田!」

鍵をカチャッと鳴らし、玄くんがコートを羽織った。

薄手のキルトコートはラヴェンハムかしら。深いダークグリーンのコートと、デニムの濃いブルーと、茶色のオイルドレザーブーツ。インナーはマスタードのニットに白シャツを合わせてる。色がたくさんある割に、どれも落ち着いたトーンだから、統一感があって、やっぱ、さりげにオシャレなんだよね。
いつもカジュアルなんだけど、キレイめで、だらしなくない。
座り慣れた右側の助手席から運転する玄くんを眺める。

「ねぇ。」

「ん?」

「なんで金髪にしてたの?」

「…したかったから。」

「校則に引っかかって先生に目付けられるのわかってて?」

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