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another storys
第4章 化猫奇譚【陽炎】
初めのうちこそ、美しい姉と不遇な妹と思われていた八尋とサチだったが、八尋が市八が物心付く時に混乱しては、と男の格好をするようになってから、徐々に周囲の評価が変わっていく。
男女、と火傷の女。
働いている風はないのに食うのに困っている風もない。
食うに手一杯の者らからしてみれば不思議も不思議。
金のなる木でも隠しているか、金持ちに囲われでもしているか、と思われてもおかしくはなかった。ならば火傷の女よりは、綺麗な顔をした男の方が信憑性はあるというもの、今や三人はお大尽の囲われ者とその家族、という位置付けだった。
元々必要以上に周囲と関わることを嫌い、家族だけで過ごしている事も、好き勝手言われる所以であった。
男女、と火傷の女。
働いている風はないのに食うのに困っている風もない。
食うに手一杯の者らからしてみれば不思議も不思議。
金のなる木でも隠しているか、金持ちに囲われでもしているか、と思われてもおかしくはなかった。ならば火傷の女よりは、綺麗な顔をした男の方が信憑性はあるというもの、今や三人はお大尽の囲われ者とその家族、という位置付けだった。
元々必要以上に周囲と関わることを嫌い、家族だけで過ごしている事も、好き勝手言われる所以であった。