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第5章 僕の夏休み【パズルⅡ・運命の恋人】
当日、指定された時間に東京駅へ迎えに行く。

スーツを着た龍沢さんが、2人の子供を連れてやって来た。

「智之くん、無理を言って申し訳ない」

お義兄さんにそんな深々と頭を下げられたら、嫌な顔もできない。

「いいえ、特に予定もありませんし、大丈夫ですよ。」

にっこり笑って引き受けてしまう、外面の良さ。我ながら嫌になる。

写真でしか見たことのない楓と春馬は、2人とも良く似てて、姉ちゃんの子供の頃の面影があった。鼻とか口元とかのパーツは龍沢さん似なんだけど、やっぱ顔の印象を決めるのは目と眉毛なんだろう。僕と姉ちゃんとよく似た、間宮の顔だった。

「はじめまして、智之おじさん。楓です。」

「春馬です。」

ぺこりと頭を下げられる。

間違ってない。間違ってないけど!
おじさんって呼ばれるの、なんか抵抗ある…

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