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第8章 竜の画策

「留守なのかな?」

ゆりはそう思って

別段気に留める様子もない。

「野菜を分けてもらって
手料理でも作りましょう…」

ゆりはそんな事を考えていた。

「ピンポーン」

ゆりの家のチャイムが鳴る。

「はぁい…」

「宅急便です…」

ゆりは野菜が届いたと思って

ドアを開けた。

見慣れない制服を着た

青年がダンボール箱を

持って立っている。

「ご苦労様…」

ゆりは青年にそう告げて

箱を受け取った。

「はんこをお願いします。」

青年はダンボールの上に

伝票をおく。

ゆりは前かがみになって

判を押した。

雄二はゆりのトレーナーの

中に豊かな胸を見て

興奮を覚える。

おまけにゆりはミニスカートだ。

竜はゆりの普段の姿を

あらかじめ雄二に教えていた。

判を押すゆりを見て

「奥さん…
僕も…奥さんに
判を押してあげますよ。」

「え？？」

ゆりは意味が分らず雄二を見た。

雄二はにやりと笑い

ゆりを押し倒した。

「キャッ！！」

ゆりが不意を付かれて

床に倒れこむ。

雄二はゆりを捕まえて

居間に運び込んだ。

「ちょ！！
何をするんです？」

今の床に押し倒されたゆりは

慌てている。