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人妻ゆり
第2章 向かいの竜
そしてドアチェーンを外して

「中に入って…」

と静かに言った。

竜が中に入ると

きちんと片付けられた

リビングが広がっている。

「座っても良いですか?」

竜は笑いながらゆりに聞く。

「は…い…」

ゆりは小さく頷いて

「何が望みですか?」

と静かに聴いた。

明らかに怒っている。

「奥さん…
そんなに怒らなくても…」

「怒りますってば…
その録音…
返して!!」

「駄目です…」

「ではお金を
払うから
それを…
売ってください。」

「それも…
出来ません…」

「では、何が
望みなんです?」

「僕の望みは…
奥さんです…」

「ちょ、!!
私には主人が
いるのよ?
そんな事…
出来るわけ
ないでしょう?」

「でも奥さんは…
僕の言いなりに
なるのです。」

「嫌よ!!」

「では…
ここまでですね…」

竜は立ち上がった。
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