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淫徳のスゝメ
第3章 私が最も華やいだ頃のこと
閉会後、みゆきさんは私達に、メンバー志望の学生らと同様の審査を受けることを提案した。
金と赤、大理石の白が強烈な色彩を交わすエントランスに厳粛な雰囲気が立ち込める中、初めに呼ばれたのはまづるさんだ。
壇上には、天蓋のついた台があった。横幅二メートルほどのそれは台座に別珍のマットレスが敷いてあり、花や鳥の彫刻の入ったシェルやスワロフスキーで飾り立ててある。
まづるさんは、ドールがめかしこむような狭衣を脱いだ。
ざっと二百人の少女達の注目の中で、まづるさんは下着まで自ら取り除いてゆく。顔色一つ変わらない。私の美しい親友は、いやに恥じらうそこいらの少女らなど比べ物にならないほど煽情的だ。
遠目からでも見事な肌、誘惑的な曲線を描いたまづるさんの肉体は、天蓋のレースの中に収まると、いよいよ芸術品の一部になった。
「まづる。初めに、いくつかの質問に答えてもらうわ」
「これが噂の口頭試問か。どうぞ」
「貴女が自覚しているセクシャルと、恋愛及び性交渉の対象は?」
「女。相手も女限定」
「初体験はいつ、誰と」
「十四歳。従姉妹の三井田唯子ちゃん」
「現在の恋人、セフレの数は?」
「本命は三人。唯子ちゃんを含めて全員既婚者。あすこにいる姫猫さんともいやらしいことをするし、セフレと呼べる相手なら、二十人弱くらいじゃないかな」