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淫徳のスゝメ
第3章 私が最も華やいだ頃のこと



 百を超える問答のあと、副会長の久美子さんと企画役員の藤子さん達が空白のメモ用紙を配布した。

 今の口頭試問から、在籍メンバー達は彼女が会員に相応しいかを審査する。

 十分の検討時間ののち、メモ用紙は全て回収されて、久美子さん達が集計をとる。承認が過半数を超えれば合格だ。その間、まづるさんは引き続き、乳房や鼠蹊部などを庇うことを禁じられていた。



「集計が出ました。承認百九十二票、不承認、空白が合わせて十三票で、承認とします」

 ギャラリーから拍手と歓声の嵐が起きた。

 興奮冷めやらぬメンバー達に、みゆきさんは再び静粛を命じた。

「本来なら、ここでメンバーとしての心得、当クラブの歴史、しきたりを学んでもらうための書類を付与するところですが、二人は体験入会のため、割愛します。次のミッションは、皆様お待ちかねの命令です。新規メンバーは私達の妹同様になるのですから、私達の言葉には絶対服従。この命令によって、より会への忠誠を固め、畏怖の念を高めるのです。ご覧の通り、私のいたずらな従姉妹は甚だ淫らな来し方を過ごしてきました。生きたお人形のように美しく、今日まで奔放に振る舞ってきた彼女は、どのような体罰を与えて私達に屈従させるべきでしょう」

「ガラスケースに飾れば良いと思うわ」

 前列から声が上がった。

 声の主は、長身の、臈たけた中性的な人物だ。見たところみゆきさんと同期くらいだ。

「まづるさんは、うんとふしだらな有様にして、無色透明の拘束具に繋いでおくの。無色透明しかダメよ。私も、皆さんだって、美しく可憐な彼女をすみずみ眺めたいでしょう。次は姫猫さんの審査ね、五十分といったところかしら。その間、まづるさんは強力な責め具にヴァギナもアヌスも貫かれて、クリトリスをいじめつくされるの」
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