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淫徳のスゝメ
第4章 私が天涯孤独になったこと
「貴方は死んでも償いきれないことをしたんだ。パートナーに蔑ろにされたからって、埋め合わせを姫猫にさせて、当然、死ぬ価値もない。仏野さんの道徳は、姫猫から聞いているよ。私も一緒に聞きたかったくらい、貴方の話は良く出来ている。社会は嘘だらけだし、口だけは達者なくせに、人間は、全く彼らが人間らしいと肯定している在り方を否定している。生きながらに殺し合う生き物、それが人間だって、貴方はちゃんと分かっている。ところで、こういう社会が成り立ったのは、誰の所為かな?貴方のようにお偉い立場の人間は、女に率先して要を任せる?一例として、仏野さんの数ある会社の重役の数を見ると、男の方が上回るでしょ。それを社会に置き換えるとする、この歴史を築いてきた多くが男だったというのは明白だ」
「い"でぇぇぇえええええええっっ……」
ぶちっ、ぶちっっ…………
「ごめんね。仏野さんにここまでする恨みはなかった。貴方は私に姫猫を紹介してくれたんだもの。でも、男代表として償って。姫猫と同じ屋根の下で起臥するなんて、これ以上胸糞悪いことは出来ないようにしてあげるから」
「親父、ペニスは使えなくなっちまっても、男の楽しみは尽きないぜっ」
お兄様は浮かれた様子で、ズボンのファスナーを下ろした。
ちゃりちゃり、と、残忍なベルトの音がお父様の蒼白な顔をおびやかしてまもなく、健康なペニスがぼろんと覗いた。