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贖罪の檻。
第18章  動き出す事件
   


「中に入れなさい。」


「はい。」


 秘書は、ドアのすぐ外に呼んだ人物を中に入れた。

  ヒア
「干亜。こちらが乙女会長だ、挨拶しなさい。」


 会長室に入れた青年に挨拶を促す。


「初めまして、有礼<アリノリ ヒア>干亜です。兄がいつもお世話になっています。」


「これはこれは。お前によく似て礼儀の判る弟では、ないか。」


 秘書の弟の誠実さと快活さに満足していた。


「今日は、急に呼び出して悪かった。君に是非頼みたいことがあるのだ。」


「はい。兄からだいたい訊いています。」


「そうか。それなら、話しが早いな。では、掛けなさい。」


「はい。」


 勧められるままに対面のソファーに座った。


 》 》


 誰にも知られないところで密やかに動き出す。思惑と真実は、色々な思惑を連れて絡めて動き時が流れる。


  
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