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贖罪の檻。
第23章  仕事と言う名の苦痛
  


「嫌だ、と・・・言っても仕方ないな。催促の電話もあったし・・・風呂に入って終わりにするか。」


「んぁ、あ゛・・・・・・」


 乱暴に出て行かれベッドに倒れ込んだ。

 淡白な反応を示す男に少し驚きながら黙って受け入れた。男は、スタスタとバスルームに消えて行く。


「電話・・・」


 迎えを頼むことを思い出しゆっくりと身体を起こした。手足が拘束のせいで痛んだが仕方ない。


「紙・・・」


 床に散乱している服を拾い上げる。メモ書きを探す。


「・・・ない。」


 確かに受け取ったメモ書きがない。


「どう、しよう・・・」


 周りを見渡しても乱れたベッドと行為に使った道具と脱ぎ散らかした衣服のみしかない。
 バスルームからは、あんなにも自分に執着していた男のシャワーの音がする。


「はっ・・・」


 状況を冷静になり考えて自分と男の行動に笑いが込み上げる。


  
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