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贖罪の檻。
第24章 幻の真実・・・?
ずっと夢見ていたし信じていた、その〝真実〟が私を更なる深みへ堕とすなんて。
いったいどうしたら救われるのか・・・
《 《
「準備が整ったか?」
「はい、会長。今夜の約束は、取り付けました。椥さまは、こちらを金持ちだと思っているでしょうからご心配なく。
干亜<ヒア>が上手くやるでしょう。」
「そうか・・・早く手に入れなくてはな。」
「はい、会長。」
オフィスで主の思惑に賛同し素直に弟を差し出した秘書は、ハキハキと返事を返す。
「検事とは、早々に話しが付きそうだ。」
「そうですか。それは、なによりですね。」
「ああ。堅物の検事なら面倒だったかも知れないがな。」
「はい。世間が誤認逮捕だと騒ぎ始める前に先手を打つと言う会長の考えは、間違っておりません。」
「お前は、本当に優秀な秘書だな。」