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贖罪の檻。
第24章 幻の真実・・・?
「さぁ、仕事の用意を致しましょう。」
ショックを受けている少女に優しく囁いてドレッサー前の椅子に座らせた。
自分の話しに大きくショックを受けて心此処にあらずの少女の準備に取り掛かる。
「(・・・ごめんね、お兄ちゃん。)」
嘘か誠も判らないのに光を見た気がして浮き足立ってしまった。そんな自分が浅はかで情けない。そしてなによりも〝世間〟を知らなさすぎる自分が恥ずかしかった。
「月良さま。さぁ、行きましょう。」
「・・・はい。」
後悔しているうちに素早い執事の世話で全ての準備が出来ていた。返事を返すと軽々と抱き上げられた。
》 》
〝真実〟は、どこにいってしまったのだろう。必ず、そこにあるハズなのに・・・
見付けたハズだったのに。
兄の罪を一緒に償うのは、苦になどならない。しかし身に覚えのない罪で囚われる兄が不憫でならない。