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贖罪の檻。
第28章  終わりの見えない行為
  


 光を見たのではなく〝見た気が〟していただけ。
 光など全く自分には、降り注いではいなかった。

 いつまで続くのか。偽物の優しさに抱かれながら・・・・・・


 《 《


 いつも兄のパソコンのキーボードを叩く音で目が覚める。寝坊するわけじゃないけど兄は、いつも早めに起きて出勤前に段取りをしている。
 そんな兄の気配を感じて私は、ようやくベッドから起き出して朝食を作る。
 他愛のない会話をして私たちは、それぞれ出掛けて行く。


『・・・━━ら、、、━━・・・ゆら・・・・・・』


「ん、・・・・・・お兄、、、ちゃん━━━━・・・?」


 懐かしい声で呼ばれた気がして目が覚めた。まぶたを上げると眩しくて目を細めた。


「・・・太、、、陽?」


 ようやく寝ぼけたような意識の中にハッキリした部分が少し出来て太陽光に当たっているのに気が付いた。


  
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