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贖罪の檻。
第28章 終わりの見えない行為
久しぶりに当たる太陽光に戸惑ってしまった。そして周りを見渡して更に驚いた。
いつものオレンジの灯りに包まれた無機質な部屋でないことが判った。
「・・・どこ、なの・・・・・・?」
気だるい身体をゆっくりと起こしベッドの縁に沿<ソ>って足を下ろす。
「誰、か・・・・・・」
太陽光の中で静かな人の気配もない部屋に急に言い知れぬ不安が走る。
最後の記憶は、主なのだから他の誰かに連れ去られた訳では、ないだろう。しかし執事さえも居ないので不安が大きくなる。
「誰・・・・・・かっ。」
声が押し寄せる恐怖で上手く出ない。しかしいつもの部屋よりは、安堵すべき点が数あった。
可愛い内装。鉄格子があっても太陽光が降り注ぐ部屋は、違うのに・・・安堵すべきなのに、、、恐怖しか沸き上がらないのは。あの異常な日常に慣れてしまったかなのか。