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贖罪の檻。
第31章  それは、救いの手か・・・
  


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 事件の当事者としてずっと警察検察の動きに気を気を配っているつもりでいた。
 妹を誘拐した社長の姿を見てこのまま逃げ切れると思ったのだ。
 妹を使えば被疑者の兄は、口を噤<ツグ>むであろうと・・・・・・。

 逃げるしかない。
 そう、会長が俺をロックオンしているのなら別口で逃げるしかないのだ。


 《 《


「月良、クスリだ。」


「え・・・」


 初めての1人であった。
 主の男と執事が居ない。海外出張らしい・・・しかし本当は、判らない。
 ただ自分を浚った実行犯と留守番は、とても困る。


「ほら、ちゃんと飲まないと妊娠するぞ。」


「っ!!?」


 言われてみればもっとも気にしなければイケないことを忘れていた。


「まぁ、飲んでも飲まなくても気にしないが・・・」


「飲みますっ!!」


 クスリでどうなるのかを知らないが飲まなければと思ってしまった。


  
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