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贖罪の檻。
第31章 それは、救いの手か・・・
》 》
兄との日々を忘れることはない。忘れない。
それが心が折れない理由。
私は、信じている兄が罪を犯していないし犯すはずがないと。兄の無実は、証明されて私は解放される。
それが全て。
真実なんてどうでもいい。帰りたい・・・
《 《
「ん・・・・・・」
前髪が揺れて皮膚を刺激する。
「・・・雨?」
耳には、ザアアァという雨の音が響く。
「雨、、、っ!!!?」
雨の音を確認しながら瞼を上げると見知らぬ天井が映った。
「・・・・・・」
驚きながらも自分を落ち着かせながらゆっくりとベッドから起き上がる。
「どこ、なんだろう・・・」
3回目の宿替えに慣れたつもりでいたがやはり目が覚めて違う部屋だと恐怖がこみ上げる。しかし今までと違うのは、まるでテレビや雑誌で見たホテルのような内装であること。