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贖罪の檻。
第36章 救われるまでの道のり・・・
自分の欲望が全てだった気がした。しかしどうやら彼女に関して俺は、違ったようだ。
なぜか取り戻したい衝動よりも救いたい衝動が勝るのだ。
《 《
「会長・・・椥さまがお越しです。」
「そうか、通しなさい。」
本社に顔出すことも珍しいのに会長の自分に自ら逢いに来るなど信じられない。
「会長、お邪魔します。」
「どうした。昨日は、素っ気なかったのに。」
「恵見から連絡が来たのでこちらへ来ました。」
「そうか、、、奴は、いまどこにいる?」
ソファーに座った息子の向かいに腰掛けた。
「発信履歴が残っているので逆探知をして頂ければと思います。
会長ならその手の知り合いなんか簡単に見つかるでしょう?」
父親の交友関係など知りたくなどないが真っ当な訳もないことは十分判っていた。
「そういうことなら任せろ。」