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贖罪の檻。
第36章 救われるまでの道のり・・・
息子が自分のことを頼ってくれたことが嬉しくていつも以上ににこにこしてしまう。
「明莉は、どうしているのですか?」
「ああ、新しい家を与えてそこで私からの連絡を待っている。」
「〝新しい家〟・・・って、なんです?」
「冤罪被害者だと騒がれては、困るのでな。
それなりに言うことを訊いてやったのだ。」
「・・・そんなことをして、、、明莉の野望は、ご存じでしょうに。」
父親のあまりのあっけらかんとした物言いに腹が立つ。
「判っては、いるがな。
世論を敵に回すことを考えれば安いものだ。」
「どんな願いですか?」
「静かな所に防犯性の高い平屋の部屋を頼まれてね。それで済むなら有り難いことさ。」
「(この人は・・・・・・)」
「さぁ、さっそく連絡をして彼女を助けないとな。」
「お願いしますね。」