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贖罪の檻。
第5章 兄の罪
「本当、なんですか?」
「残念ながら、事実です。昨日の朝妹の出張先の我がホテルから連絡がありましてね。あなたもお兄さんの帰りを待っていたでしょう?私もそうでした。」
「・・・。」
「しかし妹は、帰りません。あなたのお兄さんに傷付けられたんです。だから・・・」
「っ、、、」
急にアゴを掴まれてビクと肩が上がる。
「〝償って〟頂きますよ、月良。」
「そんな、お兄ちゃんが・・・そんな」
衝撃だった。
「月良。ご主人さまに挨拶は?」
「っ、ん゛!?」
アゴを引っ張られベッドに顔だけ乗って我に返った。
「さぁ、始めましょうか。」
冷たいひと言が降ってきた。
》 》
信じていた世界が脆くも崩れてしまう。そんな現実を受け入れるのは、大変だ。
情報を得ることも出来ず堕とされていく。
その速度は、早くて激しくて抗<アラガ>うには難しい。