この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
危険な香りに誘われて
第6章 男の嘘
翌日、二人は買い物へ出掛けようと車に乗り込んだ。
シートに何か落ちている。

真紀は、それを手に取った。
ピアス。
掌で小さな緑色の石が光っている。

昨夜のことが浮かんだ。
やっぱり、車に乗せたんだ。
足元に、丸めたティッシュも落ちている。
よく見ると口紅を拭きとったような跡がある。そしてシートの背もたれにくっついた髪の毛。

「賢也、誰か乗せた?」

「いや」

「シートに落ちてだけど」

真紀が、掌を広げて見せた。賢也は、無言で、ピアスを見つめた。

「誰かの忘れ物かな」

「あー、そういや乗せたわ。昨日、雨振ってたから、同じ塾の講師、駅まで乗せてったわ。その中に女の講師がいたな」

「その人どんな人?髪の毛短いの?」

「ああ。ショートだ。おい、心配するような相手じゃないぞ。40過ぎてるし」

「へぇ・・・・ショートなんだ」

真紀は、長くて茶色い髪をつまんで賢也の目の前に持っていく。

「この長い髪は、どう言い訳すんの?」

賢也の目が、大きく見開いて、その髪の毛をマジマジと確認する。

「お前のじゃない?」

「へぇ。私、こんなに髪の毛長かったかな?」

どう見ても、手に持っている毛は、真紀よりずっと長い。

「・・・・俺の勘違いかな。ショートじゃなかったかも」

男って、なんでバレても嘘つこうとするんだろう。
賢也の車から降りるとバンッと強くドアを閉めた。

「真紀」

賢也は、真紀を追いかけた。

「待てって」

走りだそうとする真紀の腕を掴む。真紀は、手を振りほどこうと暴れた。

「離してよ」
/505ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ