この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
危険な香りに誘われて
第10章 やっぱり虎
賢也は、ソファに腰を下ろすと、身を乗りだし真紀の後ろから画面をのぞきこんだ。
虎の生態を解説した文章にさっと目を通すと、賢也は、ニヤニヤしながら真紀を両腕で拘束するように抱き締める。
「チャレンジしろってか」
「そんなこと言ってないって」
「こんな誘い方しなくても、いつでも犯してやんのに」
「誘ってない」
誘惑は、いたるところにある。例えば、この団子頭。白いうなじに掛かった後れ毛。欲情するなと言う方が無理だろう。賢也は、軽く笑って、うなじに舌を這わせた。
所有の証が消えかかっている。唇を押し当て、強く吸った。
「やっ、見えるところは、やだって言ってるのに」
「髪の毛下ろしてたら見えねぇよ」
賢也の歯が首筋に触れ、真紀は、もがいた。
「やっ、だめっ、ホントだめっ」
隠す為に毎日ストールをするなんて、いくら何でも見え見えだ。それでなくても同僚の郁美に、毎日お盛んだね、と嫌味を言われているのに。
「噛んじゃだめ。噛むの禁止っ。噛んだら、賢也とはエッチしないからっ」
「ふぅん」
低い声が耳元に響く。
「しないのか」
まずいことを言ってしまったかも。真紀は、顔をひきつらせた。
虎の生態を解説した文章にさっと目を通すと、賢也は、ニヤニヤしながら真紀を両腕で拘束するように抱き締める。
「チャレンジしろってか」
「そんなこと言ってないって」
「こんな誘い方しなくても、いつでも犯してやんのに」
「誘ってない」
誘惑は、いたるところにある。例えば、この団子頭。白いうなじに掛かった後れ毛。欲情するなと言う方が無理だろう。賢也は、軽く笑って、うなじに舌を這わせた。
所有の証が消えかかっている。唇を押し当て、強く吸った。
「やっ、見えるところは、やだって言ってるのに」
「髪の毛下ろしてたら見えねぇよ」
賢也の歯が首筋に触れ、真紀は、もがいた。
「やっ、だめっ、ホントだめっ」
隠す為に毎日ストールをするなんて、いくら何でも見え見えだ。それでなくても同僚の郁美に、毎日お盛んだね、と嫌味を言われているのに。
「噛んじゃだめ。噛むの禁止っ。噛んだら、賢也とはエッチしないからっ」
「ふぅん」
低い声が耳元に響く。
「しないのか」
まずいことを言ってしまったかも。真紀は、顔をひきつらせた。