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危険な香りに誘われて
第10章 やっぱり虎
真紀の不機嫌は、パークについた途端、どこかへ吹き飛んだらしい。アスファルトに足を着けた真紀は、背筋を伸ばし、深呼吸する。
「はぁーっ、久しぶりに来た」
「何度も来てんのか」
「うん」
その言葉に賢也の瞼がひくついた。サングラスを外し、厳つい顔を向ける。
「誰と来たんだ」
真紀は、肩を竦めた。
「千佐だよ。千佐と沙織。沙織、知ってるでしょう。千佐たちの結婚式に来てた」
「えっ、ああ・・・」
沙織?賢也は、眉を寄せ沙織を思い出そうとした。しかし、浮かばない。それもそのはず。ハワイで真紀を見つけた途端、他は、どうでも良くなった。真紀以外に誰が出席していたかなど全く覚えていないのだ。
「賢也は、来たことある?デートとかで、その助けてくれた可愛い女の子連れてきたんじゃないの」
嫌味っぽく言うと賢也が、笑って真紀の頭に手を乗せ、顔をのぞき込んだ。
「妬いてんのか」
「妬いてないよっ」
ニヤつく賢也の胸元を両手で押した。
「俺が女連れて行くって言ったら、ラブホくらいだぞ」
賢也は、口を尖らせている真紀の首に腕を回し、こめかみに唇を押しつけた。
「こんなとこ来んの初めてだよ。女と映画行ったのも真紀が初めてだぞ。言っとくけど、こう見えて俺は、恋愛初心者なんだからな」
昔は、デートなんてして何が楽しいのか、暇な奴らだと、バカにしていた。セックス以外で女に時間を費やすなんて、無駄だと。
それが、どうだよ。今じゃ、真紀を喜ばせたくて、必死だ。
「はぁーっ、久しぶりに来た」
「何度も来てんのか」
「うん」
その言葉に賢也の瞼がひくついた。サングラスを外し、厳つい顔を向ける。
「誰と来たんだ」
真紀は、肩を竦めた。
「千佐だよ。千佐と沙織。沙織、知ってるでしょう。千佐たちの結婚式に来てた」
「えっ、ああ・・・」
沙織?賢也は、眉を寄せ沙織を思い出そうとした。しかし、浮かばない。それもそのはず。ハワイで真紀を見つけた途端、他は、どうでも良くなった。真紀以外に誰が出席していたかなど全く覚えていないのだ。
「賢也は、来たことある?デートとかで、その助けてくれた可愛い女の子連れてきたんじゃないの」
嫌味っぽく言うと賢也が、笑って真紀の頭に手を乗せ、顔をのぞき込んだ。
「妬いてんのか」
「妬いてないよっ」
ニヤつく賢也の胸元を両手で押した。
「俺が女連れて行くって言ったら、ラブホくらいだぞ」
賢也は、口を尖らせている真紀の首に腕を回し、こめかみに唇を押しつけた。
「こんなとこ来んの初めてだよ。女と映画行ったのも真紀が初めてだぞ。言っとくけど、こう見えて俺は、恋愛初心者なんだからな」
昔は、デートなんてして何が楽しいのか、暇な奴らだと、バカにしていた。セックス以外で女に時間を費やすなんて、無駄だと。
それが、どうだよ。今じゃ、真紀を喜ばせたくて、必死だ。