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危険な香りに誘われて
第10章 やっぱり虎
店を出ると。
「可愛いね。遊びに行かない?」
ワンボックス車の側に立つ男が声を掛けてきた。
無視して通り過ぎようとすると後ろを付けてくる。
スマホを持って出なかったことを後悔した。
急ぎ足でマンションへ向かう。
突然、ワンボックス車が、真紀の隣に止まった。コンビニで見た車によく似ている。
運転席からレジの後ろにいた男が降りてきた。後をつけてきた男も駆け寄って、真紀を挟みうちにした。
「女の子の一人歩きは危ないよ。送ってやるから」
壁に追いつめられてしまった。男の手が、怯える真紀の口を塞ぐ。
男は、もう片方の手で首を押えると軽く力を入れた。
「殺されたくなかったら、騒ぐな。大人しく車に乗れ」
首の後ろを掴み、車のスライドドアを開け、まるで物を扱うように真紀を押し込んだ。逃げなきゃヤバイ。シートに倒れ込んだ真紀は、慌てて身を起こし、車に乗りこもうとする男を突き飛ばし、逃げようとした。
しかし、もう一人の男が、真紀の胸ぐらを掴み、ブラウスを引き裂くように引っ張った。ビリッと生地の破れる音と共にボタンが飛び散った。
「いやーっ」
裂けたブラウスを手で押さえている真紀の頬を掴んで、男は、車のボディに後頭部をガンッと、押しつけた。一瞬クラッとした真紀は、足元がふらつき崩れ落ちそうになる。後ろの男が、真紀の脇に手を入れ、支えた。
もう一人の男が真紀の足を抱え上げる。そして二人は、真紀を車に連れ込んだ。
「ここでやっちまおうぜ」
夜の公園前、外灯が少ないせいもあってか、人通りはすくない。しかし叫べば、誰かに通報される危険性がある。
「さすがにマズイ。近くに潰れた工場がある。あそこがいい」
「可愛いね。遊びに行かない?」
ワンボックス車の側に立つ男が声を掛けてきた。
無視して通り過ぎようとすると後ろを付けてくる。
スマホを持って出なかったことを後悔した。
急ぎ足でマンションへ向かう。
突然、ワンボックス車が、真紀の隣に止まった。コンビニで見た車によく似ている。
運転席からレジの後ろにいた男が降りてきた。後をつけてきた男も駆け寄って、真紀を挟みうちにした。
「女の子の一人歩きは危ないよ。送ってやるから」
壁に追いつめられてしまった。男の手が、怯える真紀の口を塞ぐ。
男は、もう片方の手で首を押えると軽く力を入れた。
「殺されたくなかったら、騒ぐな。大人しく車に乗れ」
首の後ろを掴み、車のスライドドアを開け、まるで物を扱うように真紀を押し込んだ。逃げなきゃヤバイ。シートに倒れ込んだ真紀は、慌てて身を起こし、車に乗りこもうとする男を突き飛ばし、逃げようとした。
しかし、もう一人の男が、真紀の胸ぐらを掴み、ブラウスを引き裂くように引っ張った。ビリッと生地の破れる音と共にボタンが飛び散った。
「いやーっ」
裂けたブラウスを手で押さえている真紀の頬を掴んで、男は、車のボディに後頭部をガンッと、押しつけた。一瞬クラッとした真紀は、足元がふらつき崩れ落ちそうになる。後ろの男が、真紀の脇に手を入れ、支えた。
もう一人の男が真紀の足を抱え上げる。そして二人は、真紀を車に連れ込んだ。
「ここでやっちまおうぜ」
夜の公園前、外灯が少ないせいもあってか、人通りはすくない。しかし叫べば、誰かに通報される危険性がある。
「さすがにマズイ。近くに潰れた工場がある。あそこがいい」