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危険な香りに誘われて
第10章 やっぱり虎
開いたドアの向こうで何が起きているのか、理解できないまま、暗がりに目を向けた。よく分からないが、どうやら自分を襲った男が誰かに暴行を受けているらしい。
このままここにいては、自分も暴行されるかもしれない。
今のうちに逃げよう。
真紀が、車を降りようとすると。
「乗ってろ。ドア閉めとけ」
聞き覚えのある声。
「け、賢也」
確かめる前に、ドアを閉められてしまった。
男の悲鳴が微かに聞こえる。
真紀は、スモーク張りされた窓から外の様子を伺った。
二人の男の姿が見えない。見えるのは、一人の男の揺らぐ影。
悲鳴も呻き声も何かを叩きつけるような音もやがて聞こえなくなり、静かになったかと思うと、ガラッとドアが開き、賢也が顔をのぞかせた。
「大丈夫か」
顔を見て安堵した真紀は、涙を浮かべ賢也に抱きついた。
「それ・・・・あいつらに、やられたのか」
真紀の引き裂かれたブラウスを見て、賢也の顔つきが険しくなった。
肌けた乳房に鼻を近づけると微かに唾液臭がする。
拳を握りしめ、怒りに震えた。
「真紀、もうちょっと待ってろ。出てくんなよ」
ドアを閉めると地面で気絶する男二人を見下ろした。
「くそ野郎」
殺してやりたい。
賢也は、怒りに任せ、足を振り上げた。
「ギャーッ」
このままここにいては、自分も暴行されるかもしれない。
今のうちに逃げよう。
真紀が、車を降りようとすると。
「乗ってろ。ドア閉めとけ」
聞き覚えのある声。
「け、賢也」
確かめる前に、ドアを閉められてしまった。
男の悲鳴が微かに聞こえる。
真紀は、スモーク張りされた窓から外の様子を伺った。
二人の男の姿が見えない。見えるのは、一人の男の揺らぐ影。
悲鳴も呻き声も何かを叩きつけるような音もやがて聞こえなくなり、静かになったかと思うと、ガラッとドアが開き、賢也が顔をのぞかせた。
「大丈夫か」
顔を見て安堵した真紀は、涙を浮かべ賢也に抱きついた。
「それ・・・・あいつらに、やられたのか」
真紀の引き裂かれたブラウスを見て、賢也の顔つきが険しくなった。
肌けた乳房に鼻を近づけると微かに唾液臭がする。
拳を握りしめ、怒りに震えた。
「真紀、もうちょっと待ってろ。出てくんなよ」
ドアを閉めると地面で気絶する男二人を見下ろした。
「くそ野郎」
殺してやりたい。
賢也は、怒りに任せ、足を振り上げた。
「ギャーッ」