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危険な香りに誘われて
第2章 7年後
「次は、真紀の番だね?」
修平と終わったことも知らず、千佐子が笑顔で言う。真紀は、どう報告するか迷った。
あっけらかんと言えばいい。そう思う反面、男に取られたなんて、女として恥ずかしいんじゃないだろうか。いくら親友でも何もかも打ち明ける必要は無い。
「当分、無理かも」
「何で?同棲している彼は?」
普通に別れたとだけ言えばいい。口を開きかけたところで、ピンポーンとインターホンが鳴り響き、話が中断した。
「あ、ちょっとごめん。誰だろ」
千佐子が、テーブルに手をついて立ちあがると、真里が、ふと思い出したように顔を上げた。
「オカケンかも。今日、結婚式のビデオ編集したやつ持ってくるって言っていたから」
千佐子は、インターホン越しに受け応えをした後、腕まくりをしながら、玄関へ向かった。
真紀がいるのに、招かざる客が来た。千佐子の警戒心のバロメーターがぐんっと上がる。
夫のことは、誰よりも愛している。だからと言って、夫の友人たちは、別の話だ。
特に、オカケンこと岡崎賢也は、要注意人物で、真理には悪いが、このまま家に上げず、追い返してやりたいと思うほど。
修平と終わったことも知らず、千佐子が笑顔で言う。真紀は、どう報告するか迷った。
あっけらかんと言えばいい。そう思う反面、男に取られたなんて、女として恥ずかしいんじゃないだろうか。いくら親友でも何もかも打ち明ける必要は無い。
「当分、無理かも」
「何で?同棲している彼は?」
普通に別れたとだけ言えばいい。口を開きかけたところで、ピンポーンとインターホンが鳴り響き、話が中断した。
「あ、ちょっとごめん。誰だろ」
千佐子が、テーブルに手をついて立ちあがると、真里が、ふと思い出したように顔を上げた。
「オカケンかも。今日、結婚式のビデオ編集したやつ持ってくるって言っていたから」
千佐子は、インターホン越しに受け応えをした後、腕まくりをしながら、玄関へ向かった。
真紀がいるのに、招かざる客が来た。千佐子の警戒心のバロメーターがぐんっと上がる。
夫のことは、誰よりも愛している。だからと言って、夫の友人たちは、別の話だ。
特に、オカケンこと岡崎賢也は、要注意人物で、真理には悪いが、このまま家に上げず、追い返してやりたいと思うほど。