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危険な香りに誘われて
第13章 陽の当たらない世界
肩を落とし、部屋の中へ戻ればガラステーブルの上に置いたスマホから、着信音が鳴り響いている。慌ててスマホを手にし、画面を見れば表示されているのは、親友の名前。
「千佐?」
『真紀?今、家?」
「うん」
『今日、たこ焼きパーティーするからオカケンさんと遊びに来ない?』
賢也には、用事が終わったら来て、とLINEでメッセージを入れておいた。
しばらく、ご無沙汰していた結城家。
久しぶりに見る千佐子のお腹がドンッと突き出ている。真紀は、喜びに目を輝かせた。
「うわっ、もう生まれちゃうんじゃない?」
「今、9ヶ月目だから、生まれるのは、もうちょっと先だよ」
大きなお腹は、間もなくこの世に命が誕生することを示している。もうすっかり母親の顔をしている親友を見て、真紀は、目を細めた。
「楽しみだね。どっちか分かっているの?」
「男の子みたい。エコーで、先生がうっかり、可愛いおちんちん見えてますねって。先生、言った後で慌てていたよ。言って良かったですか?って、言ったあとに謝れてもねぇ」
千佐子は、ケラケラ笑いながら、真紀にスリッパを差し出した。
リビングでは、真理がビール片手にたこ焼きを焼いている。隣に座っている真理と賢也の親友でもある和也か、真紀に笑顔を向け手を軽く上げた。
「真紀ちゃん、久しぶり」
「こんにちは」
「真紀、ビールでいい?」
大きなお腹で相変わらず忙しなく動き回る千佐子を気遣うように真理が膝を立て。
「俺が、取ってくるから、二人共座って」
腰を上げようとする。
「あ、いいです、いいです。自分で取ってきますから」
真紀が遠慮がちに断ると千佐子も真理の肩に手を置いて、上がりかけた腰を落とさせた。
「真理さんは、ちゃんとたこ焼き焼いといて」
「千佐?」
『真紀?今、家?」
「うん」
『今日、たこ焼きパーティーするからオカケンさんと遊びに来ない?』
賢也には、用事が終わったら来て、とLINEでメッセージを入れておいた。
しばらく、ご無沙汰していた結城家。
久しぶりに見る千佐子のお腹がドンッと突き出ている。真紀は、喜びに目を輝かせた。
「うわっ、もう生まれちゃうんじゃない?」
「今、9ヶ月目だから、生まれるのは、もうちょっと先だよ」
大きなお腹は、間もなくこの世に命が誕生することを示している。もうすっかり母親の顔をしている親友を見て、真紀は、目を細めた。
「楽しみだね。どっちか分かっているの?」
「男の子みたい。エコーで、先生がうっかり、可愛いおちんちん見えてますねって。先生、言った後で慌てていたよ。言って良かったですか?って、言ったあとに謝れてもねぇ」
千佐子は、ケラケラ笑いながら、真紀にスリッパを差し出した。
リビングでは、真理がビール片手にたこ焼きを焼いている。隣に座っている真理と賢也の親友でもある和也か、真紀に笑顔を向け手を軽く上げた。
「真紀ちゃん、久しぶり」
「こんにちは」
「真紀、ビールでいい?」
大きなお腹で相変わらず忙しなく動き回る千佐子を気遣うように真理が膝を立て。
「俺が、取ってくるから、二人共座って」
腰を上げようとする。
「あ、いいです、いいです。自分で取ってきますから」
真紀が遠慮がちに断ると千佐子も真理の肩に手を置いて、上がりかけた腰を落とさせた。
「真理さんは、ちゃんとたこ焼き焼いといて」