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危険な香りに誘われて
第14章 門限
店内は、ホストと従業員が壁の端に追いやられ客は、誰一人いない。賢也たちの暴れた形跡が残っていた。
テーブルや椅子が倒され、ボトルもグラスもチョコレートも絨毯の上に散乱している。
中央でうつ伏せに横たわっている男を踏みつけ、男が二人周囲に睨みをきかせていた。
入口に近いテーブルには、ホストが一人。ソファに凭れたまま、首をがっくりと下げた状態で気を失っていた。
「おい、待てよ。こんなことしてタダで済むと思ってんのか」
事務所で郁美の口を塞いでいた男が、追いかけてきて賢也の肩に手を掛けた。
「言っとくけどな、うちのバック・・・んがっ」
「お前の相手は、俺がしてやるよ」
広川が、男の髪を掴み、膝で顔面を蹴った。
「ぐああっ」
男は、顔を押さえて床を転げまわり「鼻が、鼻が」と喚いている。男の手が赤く染まっていた。
「じゃあ、広川さん、吉田さん。俺が戻るまで、待ってて下さいよ」
「俺たちは、そんなに気が長くねぇぞ」
「俺の楽しむ分くらいは、置いといて下さい」
テーブルや椅子が倒され、ボトルもグラスもチョコレートも絨毯の上に散乱している。
中央でうつ伏せに横たわっている男を踏みつけ、男が二人周囲に睨みをきかせていた。
入口に近いテーブルには、ホストが一人。ソファに凭れたまま、首をがっくりと下げた状態で気を失っていた。
「おい、待てよ。こんなことしてタダで済むと思ってんのか」
事務所で郁美の口を塞いでいた男が、追いかけてきて賢也の肩に手を掛けた。
「言っとくけどな、うちのバック・・・んがっ」
「お前の相手は、俺がしてやるよ」
広川が、男の髪を掴み、膝で顔面を蹴った。
「ぐああっ」
男は、顔を押さえて床を転げまわり「鼻が、鼻が」と喚いている。男の手が赤く染まっていた。
「じゃあ、広川さん、吉田さん。俺が戻るまで、待ってて下さいよ」
「俺たちは、そんなに気が長くねぇぞ」
「俺の楽しむ分くらいは、置いといて下さい」