この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
危険な香りに誘われて
第15章 明けない夜はない
「本当に、うちは、やってないんですか」
黙って三人の会話を聞いていた賢也が、口を開いた。
「やってねぇよ」
ケロッとした顔で、広川が言う。賢也は、顔をしかめた。
「うちの会社は、禁止されているって言っただろう」
「ええ、まぁ」
「そういうのは、別の末端グループが請け負っているから、俺達は、知る必要ねぇんだよ。むしろ、知らない方がいい。わかるか?ちゃんと会費を納めさえすれば、上は、それでいいんだよ。つまり、警察沙汰になって、そいつらが捕まっても上は、知らんで済ませられる」
「金さえ、納めりゃ、それでいいんですか?」
「そうだ。架空請求、シャブの売買、売春、詐欺、窃盗なんて仕事は、下の奴らが勝手にやっていることだ」
「勝手にって、わかっているのに?」
「そいつらだって、危険を承知でやっているんだよ。他に稼ぐ手立てがないからな。ゴミみたいに扱われている奴らが、他にどうやって稼いで生きて行くんだ?」
「そうそう。あいつらにも生きて行く権利はある。それに違法だってわかっているのに手を出したり、騙される奴が悪いんだよ」
黙って三人の会話を聞いていた賢也が、口を開いた。
「やってねぇよ」
ケロッとした顔で、広川が言う。賢也は、顔をしかめた。
「うちの会社は、禁止されているって言っただろう」
「ええ、まぁ」
「そういうのは、別の末端グループが請け負っているから、俺達は、知る必要ねぇんだよ。むしろ、知らない方がいい。わかるか?ちゃんと会費を納めさえすれば、上は、それでいいんだよ。つまり、警察沙汰になって、そいつらが捕まっても上は、知らんで済ませられる」
「金さえ、納めりゃ、それでいいんですか?」
「そうだ。架空請求、シャブの売買、売春、詐欺、窃盗なんて仕事は、下の奴らが勝手にやっていることだ」
「勝手にって、わかっているのに?」
「そいつらだって、危険を承知でやっているんだよ。他に稼ぐ手立てがないからな。ゴミみたいに扱われている奴らが、他にどうやって稼いで生きて行くんだ?」
「そうそう。あいつらにも生きて行く権利はある。それに違法だってわかっているのに手を出したり、騙される奴が悪いんだよ」