この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
危険な香りに誘われて
第16章 止まない雨はない
賢也が、外の自販機で缶コーヒーを買っていると、ツンと背中をつつかれた。

「何すんだっ・・・・ま、真紀」

真紀が、手を後ろにして、立っている。

「やっと一人なところ捕まえた」

賢也は、笑顔を向けられ、グラッときた。真紀に背を向け、自販機に手をつく。
か、可愛すぎる。くそっ。ガンッと自販機に額を打ちつけた。

「賢也?」

しかし、甘い顔は出来ない。賢也は、はーっとため息をつき、振り返った。

「なんだよ、気安く声かけんじゃねぇよ」

ギロッと睨みつけると、一瞬、真紀が怯んだ。泣きそうな表情に、賢也の気持ちがグラつく。真紀の泣き顔を見ると、やはり胸が痛む。別れを告げた日、泣きじゃくる真紀を体中切り刻まれる思いをしながら捨てた。

「んな顔すんなっ。な、なんの用だよ」

「話がしたいの。時間取って」

「なぁ、前にも言ったけど、俺たちは、終わった。俺は、お前とよりを戻す気も、話し合う気もないんだ。分かったら、俺に近づくな」

冷たくつき離すように言うと、真紀は、ムッとして口を尖らせた。

「終わってないもん」

「真紀」

「なんで、終わらせようとするの。賢也は、本当にいいの?私が、他の誰かと付き合っても全然かまわないの?」

「ああ、別に何とも思わないね」

「あっ、そう。分かった。平野さんから合コンパーティー誘われているから、行ってみるよ。そこで、賢也より、優しくて、いい男捕まえてやるからっ」

「好きにしろっ」

賢也は、ガツッと拳で、自販機を殴った。真紀の体が、ビクッとする。

「お前が、どこの誰と何しようが、俺には関係ねぇっ。だけどなっ、俺の見えねぇところでやってくれ。俺の会社の連中には、絶対関わるなっ」

「私が、誰と付き合おうと、誰とエッチしようと賢也には、関係ないでしょう」

/505ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ