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危険な香りに誘われて
第16章 止まない雨はない
賢也が、外の自販機で缶コーヒーを買っていると、ツンと背中をつつかれた。
「何すんだっ・・・・ま、真紀」
真紀が、手を後ろにして、立っている。
「やっと一人なところ捕まえた」
賢也は、笑顔を向けられ、グラッときた。真紀に背を向け、自販機に手をつく。
か、可愛すぎる。くそっ。ガンッと自販機に額を打ちつけた。
「賢也?」
しかし、甘い顔は出来ない。賢也は、はーっとため息をつき、振り返った。
「なんだよ、気安く声かけんじゃねぇよ」
ギロッと睨みつけると、一瞬、真紀が怯んだ。泣きそうな表情に、賢也の気持ちがグラつく。真紀の泣き顔を見ると、やはり胸が痛む。別れを告げた日、泣きじゃくる真紀を体中切り刻まれる思いをしながら捨てた。
「んな顔すんなっ。な、なんの用だよ」
「話がしたいの。時間取って」
「なぁ、前にも言ったけど、俺たちは、終わった。俺は、お前とよりを戻す気も、話し合う気もないんだ。分かったら、俺に近づくな」
冷たくつき離すように言うと、真紀は、ムッとして口を尖らせた。
「終わってないもん」
「真紀」
「なんで、終わらせようとするの。賢也は、本当にいいの?私が、他の誰かと付き合っても全然かまわないの?」
「ああ、別に何とも思わないね」
「あっ、そう。分かった。平野さんから合コンパーティー誘われているから、行ってみるよ。そこで、賢也より、優しくて、いい男捕まえてやるからっ」
「好きにしろっ」
賢也は、ガツッと拳で、自販機を殴った。真紀の体が、ビクッとする。
「お前が、どこの誰と何しようが、俺には関係ねぇっ。だけどなっ、俺の見えねぇところでやってくれ。俺の会社の連中には、絶対関わるなっ」
「私が、誰と付き合おうと、誰とエッチしようと賢也には、関係ないでしょう」
「何すんだっ・・・・ま、真紀」
真紀が、手を後ろにして、立っている。
「やっと一人なところ捕まえた」
賢也は、笑顔を向けられ、グラッときた。真紀に背を向け、自販機に手をつく。
か、可愛すぎる。くそっ。ガンッと自販機に額を打ちつけた。
「賢也?」
しかし、甘い顔は出来ない。賢也は、はーっとため息をつき、振り返った。
「なんだよ、気安く声かけんじゃねぇよ」
ギロッと睨みつけると、一瞬、真紀が怯んだ。泣きそうな表情に、賢也の気持ちがグラつく。真紀の泣き顔を見ると、やはり胸が痛む。別れを告げた日、泣きじゃくる真紀を体中切り刻まれる思いをしながら捨てた。
「んな顔すんなっ。な、なんの用だよ」
「話がしたいの。時間取って」
「なぁ、前にも言ったけど、俺たちは、終わった。俺は、お前とよりを戻す気も、話し合う気もないんだ。分かったら、俺に近づくな」
冷たくつき離すように言うと、真紀は、ムッとして口を尖らせた。
「終わってないもん」
「真紀」
「なんで、終わらせようとするの。賢也は、本当にいいの?私が、他の誰かと付き合っても全然かまわないの?」
「ああ、別に何とも思わないね」
「あっ、そう。分かった。平野さんから合コンパーティー誘われているから、行ってみるよ。そこで、賢也より、優しくて、いい男捕まえてやるからっ」
「好きにしろっ」
賢也は、ガツッと拳で、自販機を殴った。真紀の体が、ビクッとする。
「お前が、どこの誰と何しようが、俺には関係ねぇっ。だけどなっ、俺の見えねぇところでやってくれ。俺の会社の連中には、絶対関わるなっ」
「私が、誰と付き合おうと、誰とエッチしようと賢也には、関係ないでしょう」