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危険な香りに誘われて
第17章 一場春夢
「生意気な口をきけないようにしてやろうか」
皇帝は、真紀をソファに押し倒すと覆いかぶさった。悲鳴を上げ、足をバタつかせ、抵抗する真紀を押さえつけ、スカートの中に手を伸ばした。
「いやっ」
真紀は、皇帝を押しのけようと腕を突っ張り闇雲に暴れた。
「やめてっ、いやっ」
皇帝の腹に真紀の膝が当たった。
「ぐっ」
それほど強く蹴った感覚は無かった。だが皇帝は、腹を押え、真紀から体を離した。
見る見るうちに皇帝の顔が、真っ青になっていく。
「し・・・社長?」
背中を丸め、よろよろとソファの背もたれを伝ってデスクへ戻ろうとしている。真紀は、急いで皇帝の側へ行き、支えるように腕を取った。嫌悪感を露わに、皇帝が真紀を睨みつける。しかし、振り払う力も声も出ないのだろう。皇帝は、ただ苦しそうに顔を歪ませている。
デスクまで戻ると、皇帝は、崩れ落ちるように革張りの椅子へ座った。
苦しそうな息遣い。引き出しを開けると震える手で何かを掴んだ。
注射器を目にした瞬間、真紀は、自分の口を手で覆った。
袖を捲り上げると皇帝は、自分の腕に針を刺した。透明な液体が針を通して皇帝の体内へと注入される。暫くすると、落ち着いたのか深く息をついた。たが、顔色は悪いまま。真紀は、眉をひそめたまま皇帝を見つめていた。
「社長、それは・・・・」
「ただの痛み止めだ」
皇帝は、真紀をソファに押し倒すと覆いかぶさった。悲鳴を上げ、足をバタつかせ、抵抗する真紀を押さえつけ、スカートの中に手を伸ばした。
「いやっ」
真紀は、皇帝を押しのけようと腕を突っ張り闇雲に暴れた。
「やめてっ、いやっ」
皇帝の腹に真紀の膝が当たった。
「ぐっ」
それほど強く蹴った感覚は無かった。だが皇帝は、腹を押え、真紀から体を離した。
見る見るうちに皇帝の顔が、真っ青になっていく。
「し・・・社長?」
背中を丸め、よろよろとソファの背もたれを伝ってデスクへ戻ろうとしている。真紀は、急いで皇帝の側へ行き、支えるように腕を取った。嫌悪感を露わに、皇帝が真紀を睨みつける。しかし、振り払う力も声も出ないのだろう。皇帝は、ただ苦しそうに顔を歪ませている。
デスクまで戻ると、皇帝は、崩れ落ちるように革張りの椅子へ座った。
苦しそうな息遣い。引き出しを開けると震える手で何かを掴んだ。
注射器を目にした瞬間、真紀は、自分の口を手で覆った。
袖を捲り上げると皇帝は、自分の腕に針を刺した。透明な液体が針を通して皇帝の体内へと注入される。暫くすると、落ち着いたのか深く息をついた。たが、顔色は悪いまま。真紀は、眉をひそめたまま皇帝を見つめていた。
「社長、それは・・・・」
「ただの痛み止めだ」