この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
危険な香りに誘われて
第17章 一場春夢
はぁ、賢也が大きく息を吐いた。
「いつも、いつも、助けてやれるとは、限らねぇだろ。なぁ、ホント、お前が心配なんだよ。頼むから家で、大人しくしてくれよ」
真紀は、何も言い返すことが出来ず、目を伏せた。
「門限は、6時だ。分かったら返事しろ」
真紀は、ギュッと下唇を噛んだ。いつの間にか逆転した形勢を取り戻す術が見つからない。
危ない目にあったのは、事実。その度に賢也が助けてくれた。そして、賢也は、今、自分の知らない世界で生きている。だから、余計過敏になっているのかもしれない。きっとどんなに頼んでも門限を変えてくれるとこはない。
「返事は?」
真紀は、諦めて、コクッと頷いた。賢也のホッとした表情を見て、泣きたくなった。
体を起こし、賢也の胸に顔を埋めると堪えきれなくなった涙を零した。
「賢也・・・嫌い」
ポソッと言うと。
「俺は、好きだよ」
賢也は、真紀を抱き締め背中を摩った。
「お前が、可愛くて仕方ない」
「いつも、いつも、助けてやれるとは、限らねぇだろ。なぁ、ホント、お前が心配なんだよ。頼むから家で、大人しくしてくれよ」
真紀は、何も言い返すことが出来ず、目を伏せた。
「門限は、6時だ。分かったら返事しろ」
真紀は、ギュッと下唇を噛んだ。いつの間にか逆転した形勢を取り戻す術が見つからない。
危ない目にあったのは、事実。その度に賢也が助けてくれた。そして、賢也は、今、自分の知らない世界で生きている。だから、余計過敏になっているのかもしれない。きっとどんなに頼んでも門限を変えてくれるとこはない。
「返事は?」
真紀は、諦めて、コクッと頷いた。賢也のホッとした表情を見て、泣きたくなった。
体を起こし、賢也の胸に顔を埋めると堪えきれなくなった涙を零した。
「賢也・・・嫌い」
ポソッと言うと。
「俺は、好きだよ」
賢也は、真紀を抱き締め背中を摩った。
「お前が、可愛くて仕方ない」