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危険な香りに誘われて
第18章 危ない男たち
週明け、警察の立ち入り調査が行われ、会社は、朝からざわついていた。
ノートパソコンとパンフレットを手にした市原と賢也が、閉めきった会議室に刑事を案内した。
「この派遣登録システムを我々にも分かるように簡単に説明してくれませんか」
市原は、ずれ落ちる眼鏡を指先で持ち上げた。
「いいですよ」
市原は、過酷な労働時間とパワハラが原因でシステムエンジニアの会社を辞め、オカザキに再就職した。オカザキは、市原の能力を高く評価し、派遣システムの立ち上げに市原をリーダーとして抜擢した。
「スマホやネットから簡単に登録できるシステムなんですよ」
市原が、パソコンとスマホを使って刑事達に丁寧に説明する。
人材を求める会社と仕事を求める人間を繋ぐネットワークシステム。
個人の登録は無料。人材を求める会社は、システム使用料と報酬を払うだけ。
「この(有)ミギワってのが、今回の我々が調査している会社なんだがね」
「飲食店ですね。接客業、勤務時間は、20時から24時とあります。時給は、千円からですね」
「他にどんな情報が」
「勤務地と連絡先ですか」
淡々と画面に表示されることを口にする市原。
「相手もわからず、こんな簡単に登録出来るとか、問題じゃないかね?もう少し、詳しい情報を入れてもらうとか、した方がよくないか」
「面倒なくて簡単で、便利なことが、うちの売りなんで。それに個人情報ですからね、詳しく入れてもらって、情報が流れでもしたらその方が、問題でしょう?」
苦々しい顔で、刑事達は、リストを詰め込んだ段ボールを手に帰って行った。
「しかし、世の中、怖いですね?賢也さん、これからは、登録する相手や会社とか、調べた方が良いんでしょうか」
「市原、それは、時間と労力の無駄ってものだ。たまたまうちの会社に登録していた会社が摘発されただけ。別に気に病むことは、ない」
「はい」
ノートパソコンとパンフレットを手にした市原と賢也が、閉めきった会議室に刑事を案内した。
「この派遣登録システムを我々にも分かるように簡単に説明してくれませんか」
市原は、ずれ落ちる眼鏡を指先で持ち上げた。
「いいですよ」
市原は、過酷な労働時間とパワハラが原因でシステムエンジニアの会社を辞め、オカザキに再就職した。オカザキは、市原の能力を高く評価し、派遣システムの立ち上げに市原をリーダーとして抜擢した。
「スマホやネットから簡単に登録できるシステムなんですよ」
市原が、パソコンとスマホを使って刑事達に丁寧に説明する。
人材を求める会社と仕事を求める人間を繋ぐネットワークシステム。
個人の登録は無料。人材を求める会社は、システム使用料と報酬を払うだけ。
「この(有)ミギワってのが、今回の我々が調査している会社なんだがね」
「飲食店ですね。接客業、勤務時間は、20時から24時とあります。時給は、千円からですね」
「他にどんな情報が」
「勤務地と連絡先ですか」
淡々と画面に表示されることを口にする市原。
「相手もわからず、こんな簡単に登録出来るとか、問題じゃないかね?もう少し、詳しい情報を入れてもらうとか、した方がよくないか」
「面倒なくて簡単で、便利なことが、うちの売りなんで。それに個人情報ですからね、詳しく入れてもらって、情報が流れでもしたらその方が、問題でしょう?」
苦々しい顔で、刑事達は、リストを詰め込んだ段ボールを手に帰って行った。
「しかし、世の中、怖いですね?賢也さん、これからは、登録する相手や会社とか、調べた方が良いんでしょうか」
「市原、それは、時間と労力の無駄ってものだ。たまたまうちの会社に登録していた会社が摘発されただけ。別に気に病むことは、ない」
「はい」