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危険な香りに誘われて
第18章 危ない男たち
刑事が帰った後、広川たちに状況を説明していると、誰かがドアをノックする。
賢也は、口をつぐんだ。
吉田が、ドアを開けると、真紀が心配そうな顔で立っている。
「警察の人が、来てたって、皆が」
賢也は、広川たちに目配りし、部屋を出て行かせた。
「津嶋会係の暴力団の人が、売春のお店を経営していて捕まったって、今朝ニュースで。ねぇ、それと何か関係あるの?」
賢也は、両掌を広げた。
「うちは、何も関係ねぇよ」
「本当?」
「ああ。真紀に、嘘はつかねぇよ」
自分の胸元を握り締め、不安に震える真紀を見て、賢也は、胸を痛めた。
「来いよ」
抱きよせると頭にキスを落とし、宥めるように背中を摩ってやる。
「賢也、お願い。悪い事しないで。私、賢也に捕まってほしくない」
「お前が心配するようなことは、何もしていない。大丈夫だから。俺を信用しろ」
啄むようなキスを繰り返し、大丈夫だ、心配するなと言いきかせた。
会社が、何をしているか。自分が何をしているか。
教える訳にはいかない。
万が一の事を考えると、真紀は、何も知らない方が良い。
地獄に落ちるのは、俺だけでいい。
賢也は、口をつぐんだ。
吉田が、ドアを開けると、真紀が心配そうな顔で立っている。
「警察の人が、来てたって、皆が」
賢也は、広川たちに目配りし、部屋を出て行かせた。
「津嶋会係の暴力団の人が、売春のお店を経営していて捕まったって、今朝ニュースで。ねぇ、それと何か関係あるの?」
賢也は、両掌を広げた。
「うちは、何も関係ねぇよ」
「本当?」
「ああ。真紀に、嘘はつかねぇよ」
自分の胸元を握り締め、不安に震える真紀を見て、賢也は、胸を痛めた。
「来いよ」
抱きよせると頭にキスを落とし、宥めるように背中を摩ってやる。
「賢也、お願い。悪い事しないで。私、賢也に捕まってほしくない」
「お前が心配するようなことは、何もしていない。大丈夫だから。俺を信用しろ」
啄むようなキスを繰り返し、大丈夫だ、心配するなと言いきかせた。
会社が、何をしているか。自分が何をしているか。
教える訳にはいかない。
万が一の事を考えると、真紀は、何も知らない方が良い。
地獄に落ちるのは、俺だけでいい。