この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
危険な香りに誘われて
第19章 最期の夜
父親は、ふぅと肩で大きく息を吐いた。

「津嶋は、ちょっとばかし、大きくなり過ぎた。幹部の中にも甘い汁を飲み過ぎて太っちまったクズがいる。今、津嶋に必要なのは、新しい風だ。組長も俺も広川も、お前に風を起こして欲しいんだよ」

「わかんねぇな。俺のどこにそんな力があると思うんだ?」

「お前は、やれる。少なくとも、俺は、そう思っている」

賢也には、父親の真意が見えず、戸惑っていた。
今まで、腹を割って話しをする事なんて、一度もなかった。
これも、あんたの手口なのか?
それとも本心なのか?

コンコン。ドアをノックする音が聞こえ、二人は、口をつぐんだ。

「板倉です」

「悪いな、少し待っていてくれ」

「そこの談話室にいます」

板倉?そうか、家の者に入院したこと言っていなかったな。

入院の手続きは、賢也が済ませ、入院に必要なものは、広川と板倉が買い揃えた。病気を隠して自宅へ帰るなら、白鳥ではなく、板倉を呼んでも不思議ではない。

「お前の女、この俺が怖いはずなのに、生意気な口ばかりきいてよ。脅しても、脅しても、歯向かってくる。そのくせ、俺が弱っていると手を差し伸べようとする。お前も変な女に惚れたもんだ」

「ほっとけ」

「・・・・大事にしろよ」

賢也は、耳を疑った。聞き間違いか?

「今、何て言った。よく聞きとれなかったんだけどよ」

「変な女だと、そう言ったんだ」

「・・・・そうかよ」



/505ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ