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危険な香りに誘われて
第21章 番犬注意
真紀を閉じ込める。
誰の目にも触れさせず、ただ自分の帰りを待つ。
賢也は、小躍りしたくなった。
危険な目に遭わせたくないのは勿論だが、以前から願望は、あった。ずっと、そうしたくて堪らなかった。

退屈しないようにと、雑誌や漫画、大好きだと言うWスピード・シリーズのブルーレイを買い与え、食材も1週間分用意した。
賢也は、真紀に視線を向けた。大人買いした漫画の山に目をキラキラさせて、何から読もうか迷っている。

本当に、外出しないで、大人しく家にいるだろうか。
誰が来ても開けるなと言っても、宅配が来れば荷物を受け取る。
鍵を締め忘れることも、何度かあった。
世の中、本当に悪い人間なんかいないと思っている。

心配だ。

だからと言って、1日中真紀を連れて回ることは、不可能だ。
しかも、自分は、一度狙われている。
賢也は、じっと真紀を見つめ、小さく被りを振った。

信用出来ねぇな。




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