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危険な香りに誘われて
第21章 番犬注意
翌朝、真紀がゴミを捨てに行こうとドアを開けた途端。

「うーっワンッ!」

「ぎゃーっ」

驚いて、ドアを閉めた。
何、今の。吠えたよね。誰?
恐る恐るドアを開け、外をのぞくと、玄関ドアの外に強面の男が二人立っている。

「あのー・・・・」

「はい」

「・・・・どなたですか」

「番犬です」

真紀は、頬をヒクヒクさせた。

「ご、ゴミを・・・・捨てに行きたいんですけど」

ビクビクしながら言うと。

「捨ててきます。真紀さんは、外へ出ないで下さい」

男の一人が、ゴミ袋を受け取った。
真紀は、ドアを閉め、ドキドキする胸に手を置き、はーっと大きく息を吐いた。

「びっくりした。言ってよ、賢也。心臓止まるかと思ったよ」

しかし、あんな怖い顔した番犬置いて行くか?
私のこと全然信用して無かったんだ。
これじゃあ、本当に出て行くことが出来ない。

うーっ、賢也めーっ。

「帰ってきたら、絶対抗議してやるっ」

ブルドックに指を差し。

「うーっ、わんっ」

吠えた。

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