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危険な香りに誘われて
第23章 奪還
「近寄るなーっ」
車の中で、真紀は、大声を張り上げた。
板倉を置き去りにしてから、ずっと原田に罵倒を浴びせていたせいで、真紀の声は、しゃがれている。
「キモイ。私に触るなっ」
「真紀ちゃん、君の口の悪さには、感心するよ」
「うるさいっ。このタコっ、ハゲ野郎っ。泉州出身をなめんな」
原田は、ビニールテープを20センチほどカットし、大口開けて喚く真紀の口にペタリと貼りつけた。
「ふがっ、んがっ」
反抗的な目を向け、今にも噛みつきそうな顔に唾を吐きかけ、頭を押さえこみシートに顔面を押しつけた。
「真紀ちゃん、どう?苦しい?」
鼻が潰れ、息ができない。窒息する。苦しくて涙が零れた。手足の自由が奪われいる真紀には、どうすることも出来なかった。
髪を鷲掴みにされ、引っ張り上げられと、目の前には、サバイバルナイフ。
「大丈夫、まだ殺しはしないよ」
原田は、真紀の足を拘束するテープをナイフで切った。
「さあ、一緒に行こうか」
真紀の髪を掴んだまま、引きずるように車から降ろし、車のすぐ後ろの扉を開けた。
車の中で、真紀は、大声を張り上げた。
板倉を置き去りにしてから、ずっと原田に罵倒を浴びせていたせいで、真紀の声は、しゃがれている。
「キモイ。私に触るなっ」
「真紀ちゃん、君の口の悪さには、感心するよ」
「うるさいっ。このタコっ、ハゲ野郎っ。泉州出身をなめんな」
原田は、ビニールテープを20センチほどカットし、大口開けて喚く真紀の口にペタリと貼りつけた。
「ふがっ、んがっ」
反抗的な目を向け、今にも噛みつきそうな顔に唾を吐きかけ、頭を押さえこみシートに顔面を押しつけた。
「真紀ちゃん、どう?苦しい?」
鼻が潰れ、息ができない。窒息する。苦しくて涙が零れた。手足の自由が奪われいる真紀には、どうすることも出来なかった。
髪を鷲掴みにされ、引っ張り上げられと、目の前には、サバイバルナイフ。
「大丈夫、まだ殺しはしないよ」
原田は、真紀の足を拘束するテープをナイフで切った。
「さあ、一緒に行こうか」
真紀の髪を掴んだまま、引きずるように車から降ろし、車のすぐ後ろの扉を開けた。