この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
危険な香りに誘われて
第23章 奪還
「勝手なことぬかしてんじゃねぇーっ」
突然、首の後ろを掴まれた原田の体が、ベッドから転がり落ちる。
「くっ、何だ」
一瞬のことで、何が起きたかわからない。
原田は、ぶるぶると頭を振った。
掌を床につけ、体を起こそうとした途端、両脇の下に腕が入り、勝手に身体が持ちあがった。大柄な男たちに抱え上げられ、つま先立ちする原田の正面には、怒り狂った男の顔がある。
「てめぇだけは、絶対許さねぇ」
腹を膝で蹴られ、原田は、ぐうっと声を漏らし背中を折り曲げる。
強烈な痛みが襲い、胃液が込み上げた。
「ぶっ殺してやる」
唸り声は、原田の心臓を凍らせた。
岡崎賢也だ。鍵の掛かった部屋に、どうやって入った?
入口の側に中年の女が鍵束を手に立っている。ホテルの従業員らしい。
「は・・・・殺せよ。・・・どうせ死ぬつもりだった・・・・」
笑って見せる。
額にガツンと衝撃を受け、目に火花が散った。
「ひぃっ、うあああっ」
あまりの痛さに膝がガクッと崩れた。しかし男たちに支えられ、賢也の前で無防備な姿を曝している。
「望み通り殺してやるよ」
賢也は、原田の鼻をへし折ろうと拳を振った。
「死んじまうぞっ」
男のごつごつした手が、賢也の拳を包み込む。
「根津さん」
突然、首の後ろを掴まれた原田の体が、ベッドから転がり落ちる。
「くっ、何だ」
一瞬のことで、何が起きたかわからない。
原田は、ぶるぶると頭を振った。
掌を床につけ、体を起こそうとした途端、両脇の下に腕が入り、勝手に身体が持ちあがった。大柄な男たちに抱え上げられ、つま先立ちする原田の正面には、怒り狂った男の顔がある。
「てめぇだけは、絶対許さねぇ」
腹を膝で蹴られ、原田は、ぐうっと声を漏らし背中を折り曲げる。
強烈な痛みが襲い、胃液が込み上げた。
「ぶっ殺してやる」
唸り声は、原田の心臓を凍らせた。
岡崎賢也だ。鍵の掛かった部屋に、どうやって入った?
入口の側に中年の女が鍵束を手に立っている。ホテルの従業員らしい。
「は・・・・殺せよ。・・・どうせ死ぬつもりだった・・・・」
笑って見せる。
額にガツンと衝撃を受け、目に火花が散った。
「ひぃっ、うあああっ」
あまりの痛さに膝がガクッと崩れた。しかし男たちに支えられ、賢也の前で無防備な姿を曝している。
「望み通り殺してやるよ」
賢也は、原田の鼻をへし折ろうと拳を振った。
「死んじまうぞっ」
男のごつごつした手が、賢也の拳を包み込む。
「根津さん」