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危険な香りに誘われて
第25章 愛妻家
「真紀ちゃん、元気か?」
移動中の車の中で、そう聞いたのは、広川だった。誘拐事件でバタついたことで、真紀には、仕事を暫く休めと言いきかせた。結婚した今は、いつ子供が出来るかわからないんだ、復帰する必要はないと説得し、実家に押し込んだ。
何故か、広川たちは、真紀を気に入っている。そして、面白くないのは、真紀も二人を好きなことだ。
「別に、普通ですよ」
賢也は、正面を向いたまま愛想なく答えた。
「送別会していなかったろ?今度、真紀ちゃん誘って飯食いに行かねぇか?」
「おー、いいねぇ、俺も真紀ちゃんに会いたいなって思っていたんだよ」
助手席の吉田がご機嫌な声で賛成を唱えた。
「あの可愛い声で、名前呼ばれるとゾクゾクするんだよな」
「店は、俺らで用意するから、連れて来いよ」
「真紀ちゃん、何が好きかな。寿司か、肉か」
盛り上がる二人に耕太が水を差すように。
「そんなにいいですか?真紀さん」
不思議そうに首を傾げる。
「あ?何言ってんだ、どう見ても可愛いじゃねぇか」
広川は、ムッとして眉間に皺を作りミラー越しに耕太を睨む。
「人の女にケチつけんのかよ」
誰の女だ、誰の。賢也は、広川を横目で睨みつけた。
移動中の車の中で、そう聞いたのは、広川だった。誘拐事件でバタついたことで、真紀には、仕事を暫く休めと言いきかせた。結婚した今は、いつ子供が出来るかわからないんだ、復帰する必要はないと説得し、実家に押し込んだ。
何故か、広川たちは、真紀を気に入っている。そして、面白くないのは、真紀も二人を好きなことだ。
「別に、普通ですよ」
賢也は、正面を向いたまま愛想なく答えた。
「送別会していなかったろ?今度、真紀ちゃん誘って飯食いに行かねぇか?」
「おー、いいねぇ、俺も真紀ちゃんに会いたいなって思っていたんだよ」
助手席の吉田がご機嫌な声で賛成を唱えた。
「あの可愛い声で、名前呼ばれるとゾクゾクするんだよな」
「店は、俺らで用意するから、連れて来いよ」
「真紀ちゃん、何が好きかな。寿司か、肉か」
盛り上がる二人に耕太が水を差すように。
「そんなにいいですか?真紀さん」
不思議そうに首を傾げる。
「あ?何言ってんだ、どう見ても可愛いじゃねぇか」
広川は、ムッとして眉間に皺を作りミラー越しに耕太を睨む。
「人の女にケチつけんのかよ」
誰の女だ、誰の。賢也は、広川を横目で睨みつけた。