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危険な香りに誘われて
第25章 愛妻家
「今の本物の堀田総一郎ですよね。カッコイイ。俺もあんな風に渋い男になりたいっス」
隣で顎に手を置き、まるで芸能人でも見たかのように興奮した耕太を無視し、賢也は、吉田たちに向き直った。
「隣にいたのは、誰だ?」
「堂本組の組員、芦谷。なんでも近々本部の最高幹部になるって吹きまくっているって噂耳にしたな」
「最近、羽振りが良いってのもな」
「いけ好かねぇ奴だ」
チッと広川が舌打ちする。
賢也は、しばらく堀田たちの出て行ったドアに目を向けていたが、やがて突き刺さる視線を背中に感じ、振り返った。
突然フラッシュがたかれ、賢也は、手をかざす。
カウンターの中から、一眼レフを手にした女が、賢也に向かって手を振っている。
「先生、お久しぶり」
隣で顎に手を置き、まるで芸能人でも見たかのように興奮した耕太を無視し、賢也は、吉田たちに向き直った。
「隣にいたのは、誰だ?」
「堂本組の組員、芦谷。なんでも近々本部の最高幹部になるって吹きまくっているって噂耳にしたな」
「最近、羽振りが良いってのもな」
「いけ好かねぇ奴だ」
チッと広川が舌打ちする。
賢也は、しばらく堀田たちの出て行ったドアに目を向けていたが、やがて突き刺さる視線を背中に感じ、振り返った。
突然フラッシュがたかれ、賢也は、手をかざす。
カウンターの中から、一眼レフを手にした女が、賢也に向かって手を振っている。
「先生、お久しぶり」