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危険な香りに誘われて
第25章 愛妻家
加賀は、賢也たちの席に着き、せっせと空いたグラスに酒を注ぐ。
その間も「先生」「先生」と言って賢也に触ろうとする。
「俺に触るなっ。近寄るなっ」
犬か猫でも追い払うように手を振り払う賢也の態度。加賀は、頬を膨らませた。
「先生、意地悪」
加賀は、賢也のもっとも苦手なタイプだった。なにせ、無視しても、突き離しても一向に気にしない。何を言っても堪えない。
「あのな加賀。俺は、結婚しているんだ」
「だから?私、先生の色んな写真や動画持っているんですよ。ラブホテル入るところとか。夜の公園で、エッチなことしている動画とか。すごいのは、海辺の岩陰で後ろから立ったままのもあるんですよ。奥さんに送りつけましょうか。それともPC編集して、奥さんの顔にすり替えて、動画アップしましょうか」
真紀と再会する前、引っかけた女と夜の公園ベンチでやった覚えはあるが、海辺の記憶がない。どこまで本当か、しかし編集すれば、いくらでも偽造することは可能だろう。
「俺を脅す気か。てめぇ、そんなことしたら、二度と外を歩けねぇような面にしてやるぞ」
突然、吉田が立ちあがった。そして加賀の顔をひっぱたき、カウンターまで引きずるように連れて行くと。
「ママ、そこのカメラ取れ」
カウンターで接客していたママが、オロオロしながらカメラを吉田に渡した。
「私のカメラっ」
吉田は、カメラを床に叩きつけ、靴底で踏みつけた。
「キャーッ、やめてっ、やめてっ」
加賀は、悲鳴を上げ潰されたカメラを手に泣き崩れた。
「俺はな、卑怯な真似する奴が大嫌いなんだ」
その間も「先生」「先生」と言って賢也に触ろうとする。
「俺に触るなっ。近寄るなっ」
犬か猫でも追い払うように手を振り払う賢也の態度。加賀は、頬を膨らませた。
「先生、意地悪」
加賀は、賢也のもっとも苦手なタイプだった。なにせ、無視しても、突き離しても一向に気にしない。何を言っても堪えない。
「あのな加賀。俺は、結婚しているんだ」
「だから?私、先生の色んな写真や動画持っているんですよ。ラブホテル入るところとか。夜の公園で、エッチなことしている動画とか。すごいのは、海辺の岩陰で後ろから立ったままのもあるんですよ。奥さんに送りつけましょうか。それともPC編集して、奥さんの顔にすり替えて、動画アップしましょうか」
真紀と再会する前、引っかけた女と夜の公園ベンチでやった覚えはあるが、海辺の記憶がない。どこまで本当か、しかし編集すれば、いくらでも偽造することは可能だろう。
「俺を脅す気か。てめぇ、そんなことしたら、二度と外を歩けねぇような面にしてやるぞ」
突然、吉田が立ちあがった。そして加賀の顔をひっぱたき、カウンターまで引きずるように連れて行くと。
「ママ、そこのカメラ取れ」
カウンターで接客していたママが、オロオロしながらカメラを吉田に渡した。
「私のカメラっ」
吉田は、カメラを床に叩きつけ、靴底で踏みつけた。
「キャーッ、やめてっ、やめてっ」
加賀は、悲鳴を上げ潰されたカメラを手に泣き崩れた。
「俺はな、卑怯な真似する奴が大嫌いなんだ」